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お知らせ 2021/10/15

「デジタル社会」における新しいマイナンバーカードの利用価値

2021年9月1日、日本に新しい行政機関であるデジタル庁が発足しました。このデジタル庁は、デジタル社会の形成を推進することを目的に昨年末に基本方針が決まってから1年未満という異例の速さで発足しました。
その中で、これまで総務省と内閣府が所管していたマイナンバーはデジタル庁での一元体制に移行することになり、これから本格的なマイナンバーカードの活用に舵を切っていきます。

  
 

①健康保険証としての活用

 今年3月から本格稼働とされていた保険証としてのマイナンバーカード利用。しかし、プレ運用の時点で「保険者単位での紐づけの不備」「被保険者番号表示の不備」など問題が発生し、半年の延期を迫られました。そしていよいよ、10月から本格稼働を予定して現在、全国各地の薬局や病院でプレ運用が始まっています。
 
 【マイナンバーカード=健康保険証?】
 正確に言うと、マイナンバーカードが健康保険証に置き換わるわけではありません。健康保険証はこれまで通り加入した保険者から配布されます。ただし、それと同時にマイナンバーカードに搭載されているICチップの中の電子証明書に加入している健康保険の情報が登録されるため、保険証がなくてもマイナンバーカードがあれば病院を受診できるのです。
 【メリットは?】
 一番のメリットはやはり、マイナンバーカードさえあれば、転職して保険証が変わっても、結婚して名字が変わっても、引っ越して住所が変わっても保険証として使うことができる点です。転職してすぐに病院にかかりたいのに保険証がなくて全額負担する…ということが、手続きさえ済んでいればマイナンバーカードを持参するだけで大丈夫なのです。それ以外にも、マイナポータルで自身の特定健診情報や処方された薬の情報などが確認できたり、窓口に持参する書類が不要になる場合が挙げられます。
 

マイナンバーカードの一部機能のスマートフォン利用

 現在、マイナンバーカードを使った行政手続は少しずつ増加の傾向ではありますが、どうしても毎回、手続きを行うごとにマイナポータルに電子証明書を読み込ませるというひと手間がかかっていました。総務省では、昨年末に検討会を開催し、電子証明書自体をスマートフォンに搭載し、より簡便なオンライン手続きを実現させる検討を行っています。
2021年度はまだ実証実験の段階ですが、来年度以降、システム構築を進め、スマートフォン搭載の実現までのロードマップを掲げています。
 

運転免許証との一体化

こちらも昨年末にすでに検討されていたことではありますが、運転免許証の情報をICチップに登録して一体化を図るという内容です。これが実現すれば、これまで引っ越した先で行っていた住所変更などを省略できるようになります。


出典:デジタルガバメント閣僚会議 警察庁資料(R2.11.10)

このように、デジタル化を推進していく国の施策の中でマイナンバーカードは必要不可欠な存在となってきており、将来的に私たちの生活はマイナンバーカードがないと処理が進まないといった現象が起こる時代が来るかもしれません。
また、マイナンバー自体もこれから法改正の中で扱われ方が変わってくる動きもあります。こちらについては、詳細な情報がわかり次第、トピックスで取り上げる予定です。
 
【参考】
内閣府マイナンバーホームページ 「マイナンバー制度導入後のロードマップ(R3現在)」
http://www.cao.go.jp/bangouseido/pdf/roadmap202102.pdf
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